2021年12月01日号
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artscapeレビュー

プレビュー:いわき演劇まつり

2014年03月01日号

会期:2014/03/20~2014/03/22

いわき芸術文化交流館アリオス、MUSIC & Bar Queen、アートスタジオ もりたか屋、La Stanza(ラ・スタンツァ)[福島県]

昨年末に、水戸芸術館で目の不自由なひとたちと一緒に美術展を見るという企画に参加した。その企画が始まる前に、展示をざっと見ていたのだけれど、1人で見るのと、グループで目の不自由なひとも隣に居ながら作品を見るのとでは、ほとんどまったくと言ってよいほど異なる経験だった。そういうこと、よく忘れる。作品の純粋な鑑賞なんてない。鑑賞はいつもノイジー。だって、演劇・ダンスの公演なんて、誰とも同じ席で見ることができないのだ。それに、前に背の高く帽子を被った輩が居るかも知れないし、そうして視界が遮られたって、鑑賞は鑑賞なのだ。「どこ」で「誰」と見るかというファクターだけとってみても、鑑賞はおおいいに揺らぐ。誰と生きているのか。「3.11」はその当たり前だけど反省せずにいたことを気づかせてくれた。「いわき演劇まつり」(3/20~22)に行きたい。このイベントで見るマームとジプシー(『Rと無重力のうねりで』『まえのひ』ほか)は格別のような気がする。いや、わからないけれど、でも、そうであったらことだな、と思う。平田オリザのアンドロイド演劇(『さようなら』)や「銀河鉄道の夜」の公演もあれば、地元の高校演劇部の上演(いわき総合高校演劇部『あひる月13』)もある。そういうラインナップが並んだとき、それぞれの作品からどんな気持ちが生まれるのか、わくわくする。ぼくがチケットを買うことで、いわきの観客の席を奪うことにならないのなら、行ってみたい。

2014/02/28(金)(木村覚)

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