artscapeレビュー
原研哉『デザインのめざめ』
2014年03月01日号
グラフィックデザイナー・原研哉(1958- )のエッセイ集。周知のとおり、原研哉は、株式会社日本デザインセンターの代表取締役、原デザイン研究所の所長、武蔵野美術大学の教授であり、2002年からは無印良品のアートディレクションを担当したり、2004年には著書『デザインのデザイン』でサントリー学芸賞を受賞するなど、日本のデザイン界のみならず、時代を牽引してきた人物である。同書は、2001年に刊行された『マカロニの穴のなぞ』(朝日新聞社)に5篇のエッセイを増補したうえ、文庫化したもの。ドイツで見つけた目盛り付きのビアグラスや、トイレの便器に描かれたハエの絵、マヨネーズのノズルの穴の形など、日常のなかの何気ないものや瞬間を、デザイナーならではの視点で語っている。[金相美]
2013/02/28(金)(SYNK)