2018年10月15日号
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日本博覧会の黎明

2015年06月15日号

会期:2015/03/14~2015/05/10

尼崎市立文化財収蔵庫[兵庫県]

ちょっと興味があったので足を伸ばしてみた。尼崎市立文化財収蔵庫は女学校として建てられた建物を転用したもので、会場は少し大きめの教室だったスペースを使っている(でも展示空間としては小さめ)。黎明期の博覧会といえば明治5(1872)年の湯島聖堂での博覧会を思い出すが、これは初の政府主催による博覧会であって、その前年に京都博覧会が開かれていた。同展では湯島の博覧会とともに、京都博覧会と第1回内国勧業博覧会にもスペースを割いているが、これは京都博の資料や勧業博の写真帖をこの収蔵庫が有しているからだ。ウィーン万博に出展するため高橋由一が富士山を描くという告示書(富士山を描くにも告示が必要だった?)とか、河鍋暁斎による湯島の博覧会内部や勧業博の外観とか、白黒でボケてるけど記録としては浮世絵より正確な勧業博の写真とか、興味深い資料がたくさん。

2015/05/08(金)(村田真)

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