2017年11月15日号
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artscapeレビュー

ヴァヴェル城、聖ペテロ聖パウロ教会

2017年11月01日号

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[ポーランド、クラクフ]

ヴァヴェル城のエリアに登る。中世から近世にかけて、最新のデザインを取り込みながら、リノベーションを繰り返し、旧王宮や大聖堂では、複数の歴史の層がデザインに刻まれている。特に旧王宮は、古層が見える発掘現場の上をうねるスロープで歩く空間体験を提供する展示デザインが秀逸だった。大聖堂は正面や側面、あるいは内部もポコポコと異なる様式のパーツを付加し、てんこ盛りである。全体の統一感やバランスはないが、旺盛に最新のデザインを取り込みながら、重ね書きしてきたことがうかがえる。イルジェズ教会風の外観をもつ《聖ペテロ聖パウロ教会》は、わりと様式の統一感があり、イタリアの建築家の仕事らしい。中央広場の《聖マリア教会》はやはりバランスを考えず、正面にぽこっと入口を付加している。これは他の地域であまり見ない、ポーランドの好みの造形かもしれない。また《バルバカン》と《フロリアンスカ門》は、戦闘防御施設なのだが、かわいらしい。

写真:1段目=《ヴァヴェル城》、左列上から=《ヴァヴェル城》《旧王宮》《大聖堂》《聖ペテロ聖パウロ教会》 右列上から=《聖マリア教会》《バルバカン》《フロリアンスカ門》

2017/09/15(金)(五十嵐太郎)

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