2021年09月15日号
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artscapeレビュー

アブストラと12人の芸術家

2012年12月01日号

会期:2012/11/11~2012/12/16

大同倉庫[京都府]

美術家の田中和人が発案し、荒川医、小泉明郎、金氏徹平、三宅砂織、八木良太ら12名の作家(田中を含む)が参加した同展。そのテーマを要約すると、「現代における抽象表現とは」。1950年代に隆盛したアメリカの抽象表現主義の延長戦で語られてきた抽象表現を、今一度問い直してみようという意欲的な試みである。広大な倉庫を利用した会場には各作家の作品が十分なスペースを取って展示されており、街中の画廊では得られない美術体験をすることができた。近年、京都ではオープンスタジオをはじめとする作家主導の動きが顕著だが、本展のその流れのひとつであろう。彼らのバイタリティ溢れる行動には敬意を表したい。一方、肝心の「現代における抽象」は作品に託されたのみで、言語化・文書化はされていなかった。それが会期中に明確になるのか否かは定かでないが、一観客としては是非ステートメントを打ち出してほしいというのが本音である。

2012/11/11(日)(小吹隆文)

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