artscapeレビュー
村山春菜 展
2012年12月01日号
会期:2012/11/20~2012/12/02
同時代ギャラリー[京都府]
日本画らしからぬ大胆な画風で注目を集めている若手画家が、2年ぶりに個展を開催した。高速道路や高層ビルなどの都市風景を、個性的な線描と鳥瞰の構図で描くのは相変わらず。本展でも2.3×6メートルの大作《お・で・か・け─ちょっと圏外まで─》を筆頭に、10数点が出品された。彼女はスケッチを重視しており、独特の個性的な線は、スケッチを本画のサイズに拡大コピーし、カーボン紙でトレースして描かれている。そんなライブ感を重視する画風が、彼女の個性を一層際立たせているのかもしれない。とにかく、絵に淀みがないのがこの人の魅力だ。今のフレッシュな感覚を保ちながら、さらに画風を発展させてほしい。
2012/11/27(火)(小吹隆文)