artscapeレビュー
Aプロジェクト
2009年03月15日号
[東京都]
本号で紹介している二作、菊地宏《大泉の家》と長谷川豪《狛江の住宅》は、ミサワホーム東京のAプロジェクト(アーキテクト・プロジェクト)によるプロデュースである。プロデューサーは大島滋氏。大島は、例えばアトリエ・ワンの《ハスネ・ワールド・アパートメント》(1995)など、長年のあいだ、数々の建築プロデュースを手がけてきた。施主にとっては、どの建築家に頼めばよいか分からない場合、若手から大御所まで建築家に幅広いネットワークを持つ大島氏が、条件にあわせて最適な建築家を紹介する。長年そのコーディネートに携わってきた大島は、特にまだ実績の少ない若手建築家にも、多く実作の機会を提供してきたことでも知られる。大島はハウスメーカーのよさを活かしつつ、設計者が設計に専念できる環境を整え、施主と建築家を結ぶ役目を果たしている。実際の大島氏は、とても熱い。建築への強い愛を、建築プロデューサーという職業を通じて、かたちにしているのだ。
関連URL:http://www.a-proj.jp/test_site/
2009/01/17(土)(松田達)