artscapeレビュー
2014年07月15日号のレビュー/プレビュー
プレビュー:「わたしたちの音楽」展
会期:2014/07/30~2014/08/03
京都は山科在住の画家・ミシシッピによる声がけではじまったコミック・ジン『sinta』展。彼はこれまでに『KyoCo』(4冊刊行)というコミック・ジンも主宰していて、いずれもバイリンガルだ。タイトルの通り、音楽がテーマ。それだけに単なる原画展ではなく、作家の趣味が爆発するようなアグレッシブなものを期待したい。短めの会期でリリース・パーティーという趣向もいい。
8/22~31には神戸のspace eauuuにも巡回。
2014/07/08(火)(松永大地)
プレビュー:NEW INTIMACIES 親密すぎる展覧会
会期:2014/07/18~2014/08/31
アーティスト田中和人と菅かおるによる企画。8組のカップルによるグループ展。出品は荒川医+サージ・チェレプニン 、井上文雄 (CAMP) +永田絢子 (picniic) 、菅かおる+田中和人、木村友紀+前田岳究、COBRA+八重樫ゆい 、齋木克裕+西脇エミ、ローゼン・ジェフリー (gallerist) +ローゼン美沙子 (gallerist) 、高木瑞季 (curator) +竹崎和征。あの人とあの人が……へえ、という興味はさておき、なんだかすごいラインアップだ。想像がつかない、という意味ではとても興味深い。このテーマをどこまで掘り下げて展示に落とし込むのだろう。
2014/07/08(火)(松永大地)
プレビュー:MuDA × Humanelectro「SPIRAL」
会期:2014/07/19~2014/07/20
山本能楽堂[大阪府]
京都を拠点に各地で活動を行っているパフォーマンスグループ「MuDA」と、ベルリン在住のヒューマンビートボクサーでエレクトロニックミュージシャン「Humanelectro = Ryo Fujimoto」がコラボレーション。国の重要有形文化財に指定されている大阪の山本能楽堂で舞台公演を行う。「MuDA」のダンサーたちのシンプルで激しい動作とダンスが、ステージに設置された超音波センサーによって電子情報に変換され、音、照明、映像へと再出力される、というステージ。山本能楽堂は、今春、舞台にLED照明を導入したことで注目を集めた舞台でもあるだけに、音楽、映像、照明、美術などの演出にも期待が募る。この公演を皮切りに来年以降はヨーロッパやアジア各地でワールドツアーを行う計画もある「MuDA」。さらなる活躍のスタートとなる今回のパフォーマンスはぜひ見ておきたい。
2014/07/11(金)(酒井千穂)
プレビュー:夏休み企画展イマジネーション・スーパーハイウェイ
会期:2014/07/12~2014/08/17
京都芸術センター[京都府]
新鮮な感動や面白い出来事に出会ったときに刺激される想像力と、そこから生まれる新たな表現。創造行為の契機となる「想像力の結節点」に目を向け、繊細でナラティブな作品を発表している3名のアーティストを紹介する本展には、「考えることを止めたら、きっときみは後悔する」という意味深長なサブタイトルもつけられている。出品作家は井上大輔、牛島光太郎、濱口直巳。物語や言葉の連想を楽しみ、味わえる展覧会になりそうだ。会期中は関連企画として出品作家とゲストによるトークやパフォーマンスイベントなども開催される。
2014/07/11(金)(酒井千穂)
カタログ&ブックス│2014年7月
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
仕事帰りの寄り道美術館
仕事帰りに寄り道できる都内、千葉、横浜の美術館を豊富な写真で紹介。常設展示だけでなく、レストランやミュージアムショップの情報も掲載されている。
白熱講義 これからの日本に都市計画は必要ですか
2010年 11月から震災をはさんだ2013年6月にかけて、蓑原敬と彼のもとに集まった若い研究者たちによる研究会の記録。「近代都市計画の歴史やその課題、問題点を根本から考え直し、さらに自分が置かれている日本の現場と時代を踏まえて、日本の都市計画をラディカルに考え直すことが始まった。」[本書より]
東京×小説×写真
Berettaは東京写真学園・写真の学校の在校生と卒業生による写真家集団。東京を舞台にした 103の小説の実際の場所を撮影した写真集。
α崩壊
「戦後、南北アメリカに渡ったヒロシマ・ナガサキの被爆者たち。原爆をめぐる彼・彼女らの記憶にアートはいかに迫りうるか? 被爆者たちの声に向き合い証言の声紋を作品として発表しつづけるアーティストの創作過程を描く手記。3.11以降の世界に向けてのアート。」[帯より]
Anticorps 抗体
ラリー・クラークとナン・ゴールディンに写真を学び、マグナム・フォトスに所属しながら、ドキュメンタリーとアートの両域にまたがる仕事をしているアントワーヌ・ダガタの写真集の日本語版。1991〜2012年までに世界各地で撮影された写真とダガタ本人による33ページにおよぶテキストが、生々しい性,暴力、死と生、私たちが生きる現代社会の現実を見るものに鋭く突きつける。 2013年アルル国際フェスティバルのブックアワードを受賞。
寝そべる建築
建築、まちづくりにも役立つ! 自由な発想で場所と人をデザインする、大人版・秘密基地18の方法。これからの時代を生き抜くアイデアとヒント。創造力と心の拠り所になるコミュニティづくり。自分らしく生きたいと思ったら、自分のための空間を作ろう。その手順がこの本には詰まってる[本書帯より]
2014/07/15(火)(artscape編集部)