2018年06月15日号
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特別展 浅川巧(たくみ)生誕百二十年記念「浅川伯教(のりたか)・巧(たくみ)兄弟の心と眼──朝鮮時代の美」

2011年07月01日号

会期:2011/04/09~2011/07/24

大阪市立東洋陶磁美術館[大阪府]

浅川伯教(1884-1964)は1913年、日本統治下の植民地朝鮮に小学校の教員として赴任した。その翌年、弟の巧(1891-1931)が朝鮮総督府の林業試験所の仕事に就き、二人の朝鮮での生活がはじまった。朝鮮の人々の生活に溶け込んで暮らしていた二人は、それまで見向きもされなかった、朝鮮の陶磁器や工芸品の美しさに気づくのである。やがて伯教は朝鮮陶磁研究の第一人者となり、弟の巧は朝鮮の陶磁器や工芸品について名著を著した。そうした彼らの活動は、柳宗悦(1889-1961)との交流を通じて「民藝」誕生へとつながる。本展は、近年再評価の気運が高まる浅川兄弟の事跡を体系的に紹介するもの。浅川兄弟や柳宗悦が選んだ旧朝鮮民族美術館のコレクションや、彼らによる絵画資料や自筆の原稿など約200点の展示を通して足跡をたどることができる。ただ、日本民藝館や同美術館のコレクションが圧倒的に多く、それらに見慣れた人は新鮮さを感じないかもしれない。[金相美]

2011/06/15(水)(SYNK)

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