artscapeレビュー

亀谷彩 漆作品展「あめつちのくら」

2013年07月15日号

会期:2013/06/05~2013/06/14

GALERIE CENTENNIAL[大阪府]

大地に見立てられた小さな羊の背中、フワフワした鳥の羽根を手のひらにおさめた手など、漆の質感や表情もそれぞれに異なる作品が並んでいた。作品のほとんどは小さなものだが、惑星の軌道や、天体、そして季節の移り変わりをイメージさせる展示空間がその軽やかで小さな作品世界にいっそう広がりを与えていて、雨の匂いや湿気、夜空、そよそよと吹く風など、眺めていると自然現象やその光景への連想を掻き立てていくから楽しい。最近は東京と関西で交互に発表をしていることが多いという亀谷。10月末から11月にかけては東京で個展が開催される予定だという。「逆さまの舟」をモチーフにした作品が発表される予定とのこと。そちらも気になる。


会場風景

2013/06/14(金)(酒井千穂)

2013年07月15日号の
artscapeレビュー