artscapeレビュー

カタログ&ブックス│2013年7月

2013年07月15日号

展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。

「内臓感覚─遠クテ近イ生ノ声」展カタログ

アートディレクション:豊永政史
発行日:2013年04月27日
発行所:赤々舎
サイズ:242×242mm、116頁
定価:2,940円(税込)

人間の諸感覚の中でもより原始的・根源的な「内臓感覚」を手がかりに、その内なる感覚に響き、語りかけ、新たな知覚の目覚めにつながる現代の表現を巡っていく展覧会「内臓感覚─遠クテ近イ生ノ声」。 その13組の出品作家の作品とテキスト、豊永政史によるアートディレクションで、内臓感覚を揺さぶる渾身の1冊が刊行されました。
金沢21世紀美術館サイトより]




前橋市における美術館構想 プレイベントの記録 2012・4-13・3

発行日:2013年03月31日
発行所:前橋市文化国際課芸術文化推進室/アーツ前橋
サイズ:182×257mm、96頁

2013年10月にオープンする群馬県前橋市の美術館「アーツ前橋」の準備のためにおこなった、約一年間の事業をまとめた一冊。ZINEをつくるアートスクールをはじめ、韓国人アーティストのペ・ヨンファンを招聘したアーティストインレジデンス、off-Nibrollを講師としたダンスワークショップ、数多くの地域アートプロジェクトなど、地域と芸術文化を結びつける実践が数多く紹介されている。


現代建築家コンセプ・トシリーズ15 菊地宏 バッソコンティヌオ 空間を支配する旋律

著者:菊地宏
発行日:2013年06月30日
発行所:LIXIL出版
サイズ:210×148mm、136頁
定価:1,890円(税込)

1972年生まれの菊地宏が建築を志した90年代から「白い建築」が注目を集めていた。建築が白ければ模型も白く、平面図では色を表現する余地がない。菊地には、建築をめぐるこの状況は、モードのうえにモードを重ね、より視野を狭めて進んでいるように思えた。なぜこれほどまでに建築は自由を奪われてしまったのか、白の呪縛から逃れ、豊かな空間をつくることができるのだろうか──。
菊地の設計活動は、こうした問いと向き合い、歴史や自然のなかに範を探していくものとなった。
空間の豊かさは、自然のリズムと協調することから生まれてくる。菊地は、環境、方角、季節、時間、光、色といった要素と人間をどのように結びつけられるかを丁寧に探り当てる。建築の最新モードから離れ、豊かな空間についてあらためてじっくりと考えるための一冊。
LIXIL出版サイトより]


リアル・アノニマスデザイン──ネットワーク時代の建築・デザイン・メディア

編著:岡田栄造・山崎泰寛・藤村龍至
サイズ:四六判、256頁
定価:2,310円(税込)

物と情報は溢れ、誰もがネットで自由に表現できる現在、建築家やデザイナーが「つくるべき」物とは何か。個性際立つ芸術作品?日常に馴染んだ実用品?その両方を同時に成し遂げたとされる20世紀の作家・柳宗理の言葉“アノニマスデザイン”を出発点に、32人のクリエイターが解釈を重ね、デザインの今日的役割を炙り出す。
学芸出版社サイトより]


Project ‘Mirrors’ 稲垣智子個展

編集:多田智美
発行日:2013年5月14日
発行:京都芸術センター
サイズ:A4判
価格:2,100円(税込)、500部限定

2013年2月5日〜26日に京都芸術センターで行われた「Project ‘Mirrors’ 稲垣智子個展」のカタログ。展覧会では、作家の稲垣自身がキュレーションした「beautiful sʌn」と批評家・高嶋慈がキュレーションした「はざまをひらく」という2つの個展が同時開催された。本カタログは、この2つの個展をもとに編集者・多田智美が制作したもので、それぞれの個展をまとめた2冊のビジュアルブックと、稲垣のインタビューと高嶋の批評テクストをまとめたテクストブック、計3冊をひとつの本に収めている。

2013/07/16(火)(artscape編集部)

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