artscapeレビュー
石原友明「アウラとエクトプラズム」
2013年07月15日号
会期:2013/06/22~2013/07/28
MEM[東京都]
スタイロフォームの球体をつなげて革をかぶせたモコモコの物件と、それを石原自身の身体に装着した写真の展示。その物件にはマウスピースみたいなものがついていて、写真では全裸の石原がそれを口にくわえた状態で写っている。これがちょうど口から出たアウラやエクトプラズムのように見えなくもない。いわば身体から出た霊体の物体化。ほかにも、正方形の画面に全裸の作者自身をプリントし、その上からレオナルドの人体比例図のように円形や線を加えた作品もあり、初期のセルフヌードを思い出す。革の球体もセルフヌードも80年代に出てきた形態やアイディアだが、それらを入れ替えたり組み替えたりしながら新たな展開を見せている。
2013/06/23(日)(村田真)