artscapeレビュー
日常/オフレコ
2014年02月15日号
会期:2014/01/11~2014/01/30
神奈川芸術劇場・中スタジオ[神奈川県]
いつもは神奈川県民ホールギャラリーで開いてきた企画展が、なぜか今年はKAAT(神奈川芸術劇場)でやることに。そもそも神奈川県民ホールとKAATって同じ県がやってるのに、こんな近くにつくっちゃってどうすんだ? って大きなお世話ですね。いま調べたら、県民ホールが改修工事で休館中のためKAATを借りたってことらしい。県民ホールのギャラリーもだだっ広いだけで使いにくそうだが、こちらはパフォーミングアーツ用のがらんとしたスタジオだけにもっと使いにくかったと思う。裏返せばチャレンジャブルな空間ともいえるのだが。出品作家は、グランドピアノの表面を削った青田真也、天井から数十枚のドアを吊り下げて開閉した安藤由佳子、黒い日本画を立方体に立てた梶岡俊幸、被災したカマボコ工場のアニメを流す佐藤雅晴、磁気テープを球状に巻いて天体のように見立てた八木良太の5人。作品はそれぞれ力作ながら、間仕切りもないのに各作家のテリトリーが守られていてケンカがないし、相乗効果も感じられなかった。もっと火花を散らせてほしかったなあ。
2014/01/28(火)(村田真)