artscapeレビュー
再燃焼展
2014年10月01日号
会期:2014/08/26~2014/09/06
MATSUO MEGUMI + VOICE GALLERY pfs/w[京都府]
家庭で不用になった量産陶磁器を回収し、古民家の解体素材を燃料にして窯で再焼成したものを、作品として展示している。昨年に続く2度目の展示だが、前回と異なるのは実用に耐えうる品が少なからず含まれる点だ。以前の作品は異形の美というか、再焼成により絵付けや本体に生じた予測不可能な変形を愛でる意味合いが強かった。要するにオブジェである。しかし今年の新作のなかには、一見の者が事前説明なしに見ても実用品と呼べるものが幾つかあった。このプロジェクトが目指すゴールがどこなのかは不明だが、技術的向上により選択肢が広がったことは歓迎すべきだ。
2014/08/28(木)(小吹隆文)