2022年05月15日号
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artscapeレビュー

唐仁原希 個展

2010年11月01日号

会期:2010/10/14~2010/11/03

MATSUO MEGUMI + VOICE GALLERY pfs/w[京都府]

少女と小鹿が合体したり、たわわに実る果実がすべて子どもの顔だったりする唐仁原希の絵画。それは自身に潜む少女性への憧れと怖れを具現化したものだ。ところが新作では、様相が若干違う。半獣半身の少女たちは相変わらずだが、西洋の宗教画や日本の障壁画を範にした様式性が強調されているのだ。ベラスケスの《マルガリータ王女》を連想させる作品もあった。また、大作が多いのも本展の特徴だ。スケールの大きな作品をまとめるために、あえて泰西名画の様式を借りたのか? それとも、実はこちらが彼女本来の作風なのか? その真偽はともかく、新たな方向へ舵を切った唐仁原の今後の展開に要注目したい。

2010/10/14(木)(小吹隆文)

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