2017年12月15日号
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artscapeレビュー

文字の博覧会 旅して集めた“みんぱく"中西コレクション

2016年08月15日号

会期:2016/06/02~2016/08/27

LIXILギャラリー[東京都]

京都の中西印刷の6代目、中西亮(1928-94)が世界100カ国以上を旅して集め、現在は国立民族学博物館に収蔵されている3千点近くの文字資料コレクションから、約80点を公開。言語自体は世界中に数千あるといわれるが、文字の種類は使われなくなったものも含めて300種ほどで、それらはエジプト文字、楔形文字、漢字の3つを起源として発達してきたという。しかも3つが生まれた時期はそれほど変わらないのに、体系はまったく異なるというから、いかに文字の発明が奇跡的なものであったかがわかる。今回展示されているのは、アジアから中東、ヨーロッパにかけて収集した本や紙片、粘土板、竹筒、樹皮、動物の皮革など。あらためて驚くのは、エジプトから派生した文字がヨーロッパや中東だけでなく東南アジア、モンゴル、満州まで広がっているのに、漢字は世界的に見れば辺境の東アジアだけしか使われてないこと。これは使い勝手の悪さゆえかもしれないけど、ここはひとつ日中韓が協力してユネスコ記憶遺産にでも登録しとかなきゃ、漢字は滅びてしまう。

2016/07/01(金)(村田真)

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