artscapeレビュー
踊りに行くぜ!!II[セカンド]vol.2 京都公演
2012年04月15日号
会期:2012/03/10~2012/03/11
京都芸術センター[京都府]
コンテンポラリーダンスの普及を目的に10年間開催されてきた「踊りに行くぜ!!」がリニューアルして2010年にはじまったプログラム。新作のアイデア公募により作品およびアーティストを選出し、8月~12月にかけて制作、完成した作品が全国を巡回上演する。公演にはAプログラムとBプログラムの2種類があり、Bプログラムは開催地ごとに上演作品が異なるため、各会場によって内容の趣きも違うものになるという。京都では初公演であった今回は、Aプログラムに青木尚哉、菅原さちゑ(東京)の2作品、Bプログラムには坂本公成(京都)が鳥取のコミュニティダンスチーム“とりっとダンス”と制作した作品が上演された。コンテンポラリーダンスについてはまったく門外漢なのだが、この日一番に上演された菅原さちゑの『MESSY』は特に印象に残った。色とりどりの服やハイヒールが散乱するステージで3人の女性がじゃれ合ったり(?)暴れながら服を脱がし合っていくパフォーマンス。捲し立てる勢いの長いセリフも、登場する3人の女性のやりとりもユーモラスで激しい印象なのだが、アイデンティティや自分と他者との判然としない関係について思いを巡らせる作品で、後からいくつもの場面を思い起こすものだった。
踊りに行くぜ!! II [セカンド] vol.2 京都公演 予告編
2012/03/10(土)(酒井千穂)