artscapeレビュー

東洋大学工学部建築学科2011年度卒業設計展

2012年04月15日号

会期:2012/03/24~2012/03/31

LIXIL:GINZA 7Fクリエイティブスペース[東京都]

東洋大学の卒業・修士設計の展覧会とあわせて開催された講評会に、末廣香織とともにゲストで参加した。選抜された作品を見ながら、全体として明快な特徴があることに気づく。個人的な風景やこだわりからスタートしつつも、ごりごりのパラメトリック・デザイン、フォルマリズムが展開しているのだ。ちなみに、五十嵐賞としては、学内受賞した人以外を対象とし、建物には手をつけず、内外の境界線となる塀のあり方のさまざまな可能性を示唆した塩原和記の「ガク都の牢」と、古典的な身体=建築論の系譜を踏まえつつ、アニメ絵少女の身体を建築化して秋葉原に挿入する嶋田裕紀の「美少女建築」を選んだ。

2012/03/24(土)(五十嵐太郎)

2012年04月15日号の
artscapeレビュー