artscapeレビュー
国際交流基金巡回展「3.11─東日本大震災の直後、建築家はどう対応したか」
2012年04月15日号
会期:2012/03/02~2012/03/18
東北大学 都市・建築学専攻仮設校舎 KATAHIRA10[宮城県]
筆者が監修した「3.11─東日本大震災の直後、建築家はどう対応したか」の仙台展がスタートした。50組以上のプロジェクトを紹介するパネル、ドローイングや多くの模型、ダンボール家具などの実物のほか、地元枠の追加展示も入り、全体としてはかなりのヴォリュームに膨んだ。会場は、震災を受けてつくられた東北大学の仮設校舎の1階である。記者会見は、仙台駅からの交通の便が悪いところなので、プレスが集まるか心配だったが、おかげで会議室はいっぱいになった。半分以上は東京から来ていたようで、メディアの注目が高いことがうかがえる。こうした世界巡回展の最初は、東京で開催するのが普通だが、あえて被災地である仙台で行なったことは有意義だろう。遠くからこの展示に訪れた人も、さらに足をのばせば、実際に津波の被害を受けた仙台平野を直接見ることができるからだ。
2012/03/02(金)(五十嵐太郎)