artscapeレビュー
南相馬ヒアリング調査
2012年09月15日号
会期:2012/08/05
南相馬市、塔と壁画のある仮設住宅地の集会所[福島県]
南相馬へ。五十嵐研が手がけた塔と壁画のある仮設住宅地の集会所にて、はりゅうウッドスタジオの事務所がバーベキューを開催した。途中、夏川りみが訪れ、集会所でライブも行なわれる。五十嵐研は住民に生活や今後の暮らしについてヒアリング調査を実施し、日本大学の浦部研は個別の要望に応えながら、クラインガルテンを再配置した。建設時、住人はいなかったが、今は顔が見える。その後、20km圏の警戒区域が縮小されたのを確認すべく南下した。三度止められた地点を越え、どんどん先に進む。人影がなくなり、廃墟が続き、誰にも止められないので不安になったほどだ。ここでは1年前の瓦礫を片付ける前の南相馬の風景がそのまま残り、時間が静止している。そして波江町付近で止められた。
写真:上から、バーベキューの様子、ライブの様子、新しい境界、その先の風景
2012/08/05(日)(五十嵐太郎)