artscapeレビュー
カタログ&ブックス│2012年9月
2012年09月15日号
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
伯爵夫人おすすめの個性派美術館 パリのミュゼたち
本書は、「メゾン・デ・ミュゼ・ド・フランス(MMF)」のwebサイト(http://www.museesdefrance.org/)に連載中の「マダム・ド・モンタランベールのミュゼ訪問」から、パリとその近くにあって、日本ではあまり知られていないものの個性的で魅力あふれる美術館10館を選び、その美術館の特色などを紹介しています。アートファンはもとより、ルーヴルやオルセーといった著名な美術館に何度も足を運んだことがあるパリ通の方でも、きっとパリの新たな一面を発見できる一冊で、日・仏語併記となっています。
[大日本印刷株式会社HPより]
「具体」──ニッポンの前衛 18年の軌跡
具体美術協会(「具体」)は、1954年、関西の抽象美術の先駆者・吉原治良をリーダーに、阪神地域在住の若い美術家たちで結成された前衛美術グループです(1972年解散)。グループ名は、「われわれの精神が自由であるという証を具体的に提示したい」という思いをあらわしています。「具体」が駆け抜けた1950-60年代は、日本が敗戦から立ち直り、右肩上がりの経済成長により奇跡的な復興を遂げた時代でもありました。本展では、そんな時代を象徴するかのようなチャレンジ精神、創造的なエネルギーあふれる作品、約150点を一堂にご紹介します。
[展覧会HPより]
建築を彩るテキスタイル─川島織物の美と技─
本書では、織物の用途を一気に拡大した二代川島甚兵衞の功績と、現在まで連綿と続く「ものづくり」の現場を図版豊富に紹介しながら、染織品に秘められた美と技を再考する。最大の見どころとして、今回は写真界の巨匠、十文字美信氏をカメラマンに迎え、新たな撮りおろしの図版で展開する。独特の視点で捉えられた作品や工場内風景はもとより、繊細で鮮やかな染織品の質感や表情までもくっきりと浮かび上がらせる。二代甚兵衞が研究のため国内外で蒐集した裂地や装束などの貴重な資料も登場し、国内初のショールーム「織物参考館」の試みも披露する。(中略)染めと織りがあやなす人の手の痕跡と技術の集積をみつめる一冊。
[LIXIL出版HPより]
自伝でわかる現代アート 先駆者8人の生涯
マン・レイ、アンディ・ウォーホル、田中一光、草間彌生など、20世紀以降の芸術シーンを揺るがした8人の自伝をひもときながら、その創造の源泉を探る。ひと味違う現代アート入門。
[平凡社HPより]
『S-meme Volume04 SSD 2012 Project Based Learnimg1 メディア軸 現代美術と地域』
仙台から発信する文化批評誌『S-meme』の第四号は、せんだいスクール・オブ・デザイン第四期の成果物。テーマは「現代美術と地域」。仙台の美術環境をリサーチし、その状況を考えることを今期のテーマに掲げる。
[せんだいスクール・オブ・デザインHPより]
2012/09/18(火)(artscape編集部)