artscapeレビュー

大山顕『高架下建築』

2009年09月15日号

発行所:洋泉社 2009

発行日:2009年3月4日

先日、別府を訪れたとき、高架下にアジア的なマーケットが展開されている風景に感心したが、新しい景観への感性を表明した『工場萌え』の大山顕が高架下の建築を紹介した本である。高架下の額縁に入れられた絵のようという表現は言い得て妙。神戸、大阪、首都圏のフィールドワークを通じて、土木と親密な空間の接合を探る。考えてみると、ル・コルビュジエのアルジェの計画も、高架下建築だった。

2009/08/31(月)(五十嵐太郎)

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