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越後妻有アートトリエンナーレ 大地の芸術祭2009 感想1

2009年09月15日号

会期:2009/07/26~2009/09/13

越後妻有地域[新潟県十日町市,津南町] 760km2[新潟県]

はじめて訪れた。出典作家のひとりである彦坂尚嘉がディレクターをつとめるアート・スタディーズと、建築系ラジオメンバーによる合同ツアー企画があり、4日間かけて現地をまわった。それでも約370点を数える作品のうち、ごく一部しか見ていない。よって客観的なレビューにはならないが、はじめて現地を回った個人の感想として、三つほど書き残しておきたい。
【感想1】ガイドブックを持って、広大な現地を「探索」する。何よりこの感覚。20人近くの参加者は、途中複雑に分裂と合流を繰り返しながら、4台の車に分かれて移動し、現地を回った。アートを見るということ以上に、どういう回り方をしても、越後妻有の自然環境のさまざまな場面に出会うことになる。大雨にもあった。虫にもさされた。しかしよい作品を展示し見るということ以上に、こういう体験をすることこそがこのトリエンナーレの目的なのだろうから、すっかりこの大地の芸術祭の本質を味わってきたといえるだろう。

2009/08/09(日)(松田達)

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