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artscapeレビュー

笹倉洋平 展「グリン」

2012年05月15日号

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会期:2012/03/19~2012/03/31

Gallery kr f・te[大阪府]

ペンや鉛筆などで描いた夥しい数の線が、まるで蔓系植物のように捻れたり絡まりながら画面全体に広がる。時間軸を空間化する動的な作品を発表してきた笹倉洋平が約三年ぶりに大阪で個展を開催した。会場は中津にあるデザイン事務所「クレフテ」が運営するギャラリー。約16平方メートルという小さなスペースに並んでいたドローイング作品はそれぞれの展示の間隔が狭く、はじめは、詰め込み過ぎなのでは?という印象もあったのだが、一点ずつをじっくりと見ていると、作品との距離が近い分、躍動感のあるダイナミックな筆致と繊細な線の儚げな表情が際立って見える。さらにそれぞれの画面の線が増殖し、隣の画面に連なり、全体に広がっていくようなイメージを掻き立てるからおもしろい。久しぶりの発表だったが新しい感動を覚えた展覧会。今後も活動を続けてほしい作家だ。

2012/03/31(土)(酒井千穂)

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