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台湾総督府

2015年04月15日号

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[台湾台北市]

周囲を厳重警戒されている台湾総督府は、これまで何度も外側から見ていたが、今回は事前予約をして、内部見学を申し込む。ただし、貴重なインテリアの空間をまわるものではなく、1階の展示と中庭をめぐるガイド付き案内だった。展示の前半は、建築、台湾の日本との関係史、後半はやや宣伝めいているが、光復後(戦後)の政治、経済、社会を紹介しており、勉強にはなる。前半において、児玉源太郎や後藤新平の名前が出てくるのはわかるが、八田與一が結構リスペクトされていたのが興味深い。個人的に金沢ふるさと偉人館の展示で初めて知った人だが、石川県出身の土木技術者である。特に労働者の村を設置しながらの、ダム建設のプロジェクトが詳細に紹介され、台湾から感謝されているようだ。もっとも、その真下の展示は、『セデック・バレ』の映画で知られるようになった霧社事件のコーナーで、日本への抵抗運動であり、複雑な気分になる。

2015/03/17(火)(五十嵐太郎)

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