artscapeレビュー

ART KYOTO 2012

2012年06月01日号

会期:2012/04/27~2012/04/29

国立京都国際会館アネックスホール、ホテルモントレ京都[京都府]

今年から名称を改め、会場も2カ所に増加した「ART KYOTO」。2会場はエリアは異なるが、地下鉄で直結しているため20分程度で移動できた。参加画廊は100に及び、ブース形式のゆったりしたスペースに大作が並ぶ国立京都国際会館と、ホテルの客室で小品をメインに展示するホテルモントレ京都という具合に性格分けもはっきりしていたので、これまでよりもバラエティに富んだアートフェアになったのではないか。つまり、グレードアップしたということだ。ただ、アートフェアの成否はあくまでも売上と動員であろう。その点、今回はまだ認知不足の感は否めない。来年以降も我慢強く継続して、関西に現代アートのマーケットを築くという目的を達成してほしい。また、今回は関連イベントとして「映像芸術祭 MOVING 2012」「ANTEROOM PROJECT」「Grassland」といった展覧会が京都市内各地で同時開催され、若手作家たちの自主企画「KYOTO OPEN STUDIO 2012」も同時期に行なわれるなど、ゴールデンウイークの京都は現代アートイベントの花盛りとなった。このような地域的盛り上がりをつくり上げることで、行政や地元経済界に観光資産としてのアートの価値をアピールするのも重要であろう。

2012/04/27(金)~29(日)(小吹隆文)

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