artscapeレビュー
高間智子 展─積層彩磁の世界─
2013年03月01日号
会期:2013/01/29~2013/02/03
ギャラリー恵風[京都府]
顔料で着色した泥漿を型に流し込み、排泥しては別の色の泥漿を流し込む作業を何度か繰り返して、複数の色層を持つ器を造形。その表面を針のような道具で掻き落として、植物柄の装飾をまとった皿、花器、ぐいのみなどの磁器作品をつくり上げている。繊細な図柄から作業の細やかさが感じられ、完成度の高さにも感心させられた。一方、これまでにない形態と彫り模様の蓋物も出品されていたが、こちらはいまだ発展途上の趣。ほかには、掻き落とした溝に釉薬を流し込んだ新作もあった。
2013/01/29(火)(小吹隆文)