2022年08月01日号
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artscapeレビュー

展覧会ドラフト2013 Project ‘Mirrors'

2013年03月01日号

会期:2013/02/05~2013/02/26

京都芸術センター[京都府]

批評家の高嶋慈と美術家の稲垣智子のキュレーションで2つの「稲垣智子個展」を開催し、編集者の多田智美が展覧会カタログを制作する、というのが本展の骨子だ。高嶋は稲垣の映像作品が持つ「同一性と差異、反復」に着目して展示を構成。稲垣は旧作をアレンジしたインスタレーションや、1年ごとに継ぎ足されて未来に続く映像作品など、過去と未来のつながりを意識した展覧会をつくり上げた。2つの展覧会を見比べると、美術家と批評家という立場の違いが如実に感じられ、それだけで十分に興味深い。作品ごとで言えば、大量のケーキが並んだテーブルと、男性が女性の唇を舐め続ける映像を組み合わせた《最後のデザート》、双子のような2人の女性(あるいはドッペルゲンガー)が口論し、最後はビンタの応酬となる《間─あいだ─》、観葉植物が収められた温室の奥に窮屈な姿勢で閉じ込められた女性がいる《Forcing House》が秀逸だった。

2013/02/05(火)(小吹隆文)

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