2020年02月01日号
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artscapeレビュー

津上みゆき展 View─まなざしの軌跡、生まれくる風景─

2013年04月01日号

会期:2013/02/02~2013/02/24

一宮市三岸節子記念美術館[愛知県]

風景を描いた日々のスケッチをもとに、時間、季節、記憶、感興など、さまざまな要素を織り交ぜたみずみずしい絵画作品を描き出す津上みゆき。彼女にとって初の美術館での個展となる本展では、2005年に大原美術館のレジデンス「ARKOプロジェクト」で制作した4点組の大作、東日本大震災の当日に偶然描いていた桜の木のスケッチから発展した6点組の作品、自身にとって特別な日に思いを馳せた13点組の作品などを中心に、それらのためのスケッチや水彩画、版画を加えた約60作品が展示された。連作中心とすることで、彼女の創作スタイルや発想の広がりがわかりやすく提示され、画家が1枚の絵のなかにどれだけの思いや要素を込めているのかも、観客にしっかり伝わったのではないか。見終わった後にさわやかな余韻が残る、優れた個展だった。

2013/02/24(日)(小吹隆文)

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