artscapeレビュー

太田實+北海道立美術館設計共同企業体《北海道立近代美術館》(1977)

2013年10月15日号

[北海道札幌市]

《北海道立近代美術館》を訪れる。ギーディオンの主著『空間・時間・建築』を訳した太田實らが設計したものだ。明快なシンメトリーの軸があり、両サイドが斜めに伸び上がる、強烈な形と形式性から、70年代の懐かしい香りがする建築だ。「パスキンの生きた時代」展は、エコール・ド・パリをにぎわせた画家を取り上げ、放浪の後、人物像のやわらかい色彩に至る軌跡を紹介し、「ふれるかたち」展は、彫刻を触っていい企画だった。

2013/09/01(日)(五十嵐太郎)

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