artscapeレビュー
カタログ&ブックス│2013年10月
2013年10月15日号
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
キュレーション 「現代アート」をつくったキュレーターたち
世界的なキュレーター、H. U. オブリストが迫る、現代アートのシステムがつくられるまでの歴史。
キュレーションという概念の黎明期に活躍したキュレーター11名に、ハンス・ウルリッヒ・オブリストが行なったインタビューを収録。1960年代から1970年代の初期インディペンデント・キュレーティングから、実験的なアートプログラムの台頭、ドクメンタや国際展の発展を通じてヨーロッパからアメリカにキュレーションが広がっていった様を、オブリストによる鋭く深いインタビューは鮮やかに描き出しています。
キュレーターは職業としてどのように成立してきたか、展示の方法や展覧会の作り方はどのように進化してきたか、今後キュレーションはどのような方向へ向かうのか。アートとキュレーションの関係を考える上で決定的な1冊です。
[フィルムアート社より]
Mn'M Workbook 2:
Tokyo Dérive───In Search of Urban Intensities
東京漂流──都市の強度を探して
『10の都市における都市の強度』において、アジア、オーストラリア、ヨーロッパから集まった建築家とアーバニストの専門家グループは、自分たちが生活と仕事を営んでいる都市を取り上げ、その都市を決定的に定義付ける重要な現象に注目することによって、「都市的なるもの」の複雑性についての考察を行なった。その考察からは30のキーワードとフレーズが生まれ、これを骨組みとして本プロジェクトの中心テーマ──都市の強度が浮き彫りになった。本書は、考察の次なる段階として、より規模の大きなMn'M研究チームが2012年11月に東京で実施したフィールドワークお結果の一部を示すものである。
[本書プロローグより]
建設ドキュメント1988──イサム・ノグチとモエレ沼公園
1988年彫刻家イサム・ノグチが完成を見ずに逝き、続行も危ぶまれたモエレ沼公園計画は17年後に完成した。ゴミの埋立地が「大地の彫刻」に変貌した軌跡を設計統括を担当した建築家とランドスケープデザイナーが明かす。残された僅かな図面を頼りにそのコンセプトは如何に読み解かれ実現されたのか?初めて明らかになるその舞台裏。
[学芸出版社サイトより]
2013/10/15(火)(artscape編集部)