artscapeレビュー
りくカフェ本設
2016年08月15日号
[岩手県]
竣工:2014年
陸前高田の中心部は、土地改造のために至るところに巨大なマスタバだらけである。自然による建築破壊よりも、人為的な工事が根本的に風景を変えてしまった。ここでは震災遺構として、被災した道の駅、集合住宅、一本松、ユース、学校が点在し、かろうじて記憶をつなぐ。現地でかさ上げの高さを確認すると、なるほどみんなの家は途中まで埋もれる。成瀬猪熊による本設りくカフェは、休日なので中に入れなかったが、片流れの屋根をを風車型に4つ配置し、シンプルながら印象的な外観である。
写真:左=上から、陸前高田市役所、道の駅、被災集合住宅 右=上から、一本松、学校、《りくカフェ》
2016/07/17(日)(五十嵐太郎)