artscapeレビュー

2010年02月15日号のレビュー/プレビュー

堀込幸枝 展

会期:2010/01/16~2010/01/30

ギャラリー椿[東京都]

アウトフォーカスで描いた瓶の絵が中心。絵具を何層にもていねいに塗り重ねて描いているので、色彩も形態も100年前からここに鎮座してますみたいなすました顔をしている。どういう顔だ。小品、お買い上げ。

2010/01/21(木)

鈴木敦子 展

会期:2010/01/12~2010/01/23

藍画廊[東京都]

花や雪やストライプを、モノクロームに近い抑えた色彩で描いている。その上に半透明のジョーゼットを張ったり。なんか頼りなさげ。

2010/01/21(木)

田部光子 展

会期:2010/01/08~2010/01/23

ギャラリー58[東京都]

1963年からリンゴを描いているというから、もう半世紀近くになる。さすがに描き方、とらえ方は50~60年代のネオダダっぽい。九州派の彼女も今年77歳。なんだか今日は25歳と77歳が多くて、落差が激しい。

2010/01/21(木)

ニコラ・ビュフ「タワワップ」

会期:2010/01/12~2010/02/06

メグミオギタギャラリー[東京都]

銀座5丁目の極小スペースから、昭和通りを越えた2丁目の広大なスペースを確保。地下だから天井も1.5倍くらい高くなったので、壁全体の面積は以前より1ケタ増えた印象だ。その壁面全体を使ったドローイング。白い壁面に黒で大まかにペイントし、その上に白いチョークのようなもので装飾的イメージを描いていくという手法だ。古今東西のイコンが混じりあい、地と図のバランスも絶妙。作者は東京藝大に通うフランス人で、アニメオタクかと思ったら、日本に限らず幅広くアニメやマンガなどの図像を吸収しているらしい。これはすごい。すごいけど、壁面ドローイングに力を注ぎすぎて売り物がまだあまりないらしい。

2010/01/21(木)(村田真)

金子奈央 展

会期:2010/01/08~2010/01/23

ギャラリーQ[東京都]

無表情で大きな目が特徴的な女性像。フラットな描き方も、ヘアスタイルや衣装も、蕗谷虹児や蔦谷喜一ら昭和初期の古きよき時代の少女画を思い出させる。作者は今年25歳。線画だけの「ぬりえ」を売り出したら売れるんじゃないか。

2010/01/21(木)(村田真)

2010年02月15日号の
artscapeレビュー