artscapeレビュー
2010年02月15日号のレビュー/プレビュー
富田有紀子 展
会期:2010/01/12~2010/01/30
ギャラリーなつか[東京都]
花や果実をドーンと正方形の画面いっぱいに描いている。それらには中心があり、そこから内部があふれ出すイメージだ。別に彼女は花や果実を描きたいわけじゃなく、中心からエネルギーが放射される瞬間を描きたいのだろう。だから核爆発のキノコ雲でも宇宙開闢のビッグバンでもよかったはず。と考えるのは男の浅知恵。それがキノコ雲ではなく、花や果実である点が富田の富田たるゆえんなのだ。
2010/01/12(火)
小谷元彦「Hollow」
会期:2009/12/17~2010/03/28
メゾンエルメス[東京都]
白い樹脂の彫刻。身体から発散されるアウラか、毛穴からはい出る寄生虫かみたいな気色悪い、でもそれゆえに「自分」の境界が揺らいでしまいそうなモチーフだ。それにしても最近、水とか煙とか彫刻になりにくい非実体的なものをモチーフとする彫刻が増えてる気がする。絵とは違って彫刻は大きな固まりから彫り出したり、鋳型をつくって流し込んだりするから、実体とか境界とかに敏感にならざるをえないのだろう。でもそれをまた彫刻で表現しなければならない難しさ。などと考えさせられた展覧会。
2010/01/12(火)
曽谷朝絵 展「鳴る色」
会期:2010/01/08~2010/01/31
資生堂ギャラリー[東京都]
正月返上で原稿カキカキ、ようやく入稿して銀座へ。曽谷さんの個展は、新進アーティストの活動をサポートする「シセイドウ アートエッグ」のひとつ。真っ白な壁と床に、色とりどりのカッティングシートを波紋状に切り抜いて貼りつけている。絵具をぶちまけたような色彩のインスタレーションだが、仕上げはとてもきれい。ZAIMで試みていた実験が実りましたね。タブローだけでなく、このような場所に応じたインスタレーションも身につけたか。
2010/01/12(火)(村田真)
富田有紀子 展
会期:2010/01/12~2010/01/30
ギャラリーなつか[東京都]
花や果実をドーンと正方形の画面いっぱいに描いている。それらには中心があり、そこから内部があふれ出すイメージだ。別に彼女は花や果実を描きたいわけじゃなく、中心からエネルギーが放射される瞬間を描きたいのだろう。だから核爆発のキノコ雲でも宇宙開闢のビッグバンでもよかったはず。と考えるのは男の浅知恵。それがキノコ雲ではなく、花や果実である点が富田の富田たるゆえんなのだ。
2010/01/12(火)(村田真)
小谷元彦「Hollow」
会期:2009/12/17~2010/03/28
メゾンエルメス[東京都]
白い樹脂の彫刻。身体から発散されるアウラか、毛穴からはい出る寄生虫かみたいな気色悪い、でもそれゆえに「自分」の境界が揺らいでしまいそうなモチーフだ。それにしても最近、水とか煙とか彫刻になりにくい非実体的なものをモチーフとする彫刻が増えてる気がする。絵とは違って彫刻は大きな固まりから彫り出したり、鋳型をつくって流し込んだりするから、実体とか境界とかに敏感にならざるをえないのだろう。でもそれをまた彫刻で表現しなければならない難しさ。などと考えさせられた展覧会。
2010/01/12(火)(村田真)