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artscapeレビュー

第9回絹谷幸二賞贈呈式

2017年04月15日号

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会期:2017/03/13~2017/03/13

学士会館[東京都]

具象系の若手画家を支援する絹谷幸二賞も今年で9回目。ぼくはいつから推薦委員をやってるのか忘れたけど、だいたい毎年交互に直球と変化球を投げ分けている。直球はど真ん中の賞狙い、変化球は「これでも具象画?」「これでも絵画?」と問う問題提起型だ。そしたら一昨年の直球(久松知子だ)がストライクの奨励賞を獲ったのに続き、今年の直球も同じく奨励賞に輝いた。推薦したのはサブリナ・ホーラク、この春東京藝大の博士を修了するオーストリア生まれのハーフだ。といってもぼくは過去2回作品を見ただけで、ご本人にお会いしたことがなかったので、ごあいさつがてら贈呈式に出席した次第。
彼女の作品はユニークで、ベニヤ板を人体のかたち(モデルは本人らしい)に切り抜いて着色し、さまざまに組み合わせたレリーフ状の絵画。人体のポーズも色使いもポップでキッチュな香りがする。どっちかというと直球でなくて変化球だったかも。ちなみに絹谷幸二賞は、あっさりした風景画を描く西村有。悪くはないけど、サブリナに比べると明らかに弱いなあ。ところでこの賞、知名度が低いのは展覧会をやらずに賞(と賞金)を授けるだけだからだろう。受賞作家もせっかくだから作品をお披露目したいだろうし、こっちだって見たいのに。

2017/03/13(月)(村田真)

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