artscapeレビュー
カタログ&ブックス│2011年9月
2011年09月15日号
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
現代建築家コンセプト・シリーズ 10 西沢大良 木造作品集2004-2010
西沢大良の7つの近作から、建築の読み方/設計コンセプトを明らかにする。
本書に掲載する7つの作品は木造の建物である。
「日本には木造建築の長い伝統が、良くも悪くもある。「良くも悪くも」とは、日本には木造にたいする一定の常識(つまり固定観念)が出来上がっているために、かえって木造の可能性を自由に発想することが少ないからである。けれども海外の観客は、何のためらいもなく木造の建物をひとつの現代建築として理解しようとするし、こちらの固定観念をくつがえすような新鮮な意見をぶつけてくる。筆者はそうしたやりとりから多くのことを教えられてきた。」と西沢は述べる。木造の可能性に気づくようになったのも、海外講演の最中のことだったという。
日本の木造にはどんな特徴があり、どんな可能性があるのか。「木造による現代建築」の可能性を西沢大良の仕事から探っていく一冊。[INAX出版サイトより]
Supergraphics 空間の変容:壁面、建築、空間のためのグラフィックデザイン
3次元(建築)と2次元(グラフィック)を繋ぐスーパーグラフィックの誕生した1960年代から現在までの系譜。写真とともに各時代に活躍したアーティストのインタビューも集録。バーバラ・スタウファカー・ソロモン、バリー・ブリスコー、ジャン=フィリップ・ランクロほか。
建築の還元 更地から考えるために
現代において建築は、還元/構成という試行をその時々において徹底することでしか成立し得ないー思想と建築とを切り結ぶ可能性の地平を切り拓き、復興期新精神の土台を提供する俊英による本格建築論集。[本書帯より]
日常のインスタレーション 第1回「養生の力」
本連載企画は、日常の中で感じた違和感、すなわちインスタレーション「ぽい」について、その原因を探ることを通して違和感についての謎をひも解くものである。芸術など、ある特化した分野からみるのではなく、誰もが目にした事のある日常の中の違和感のある風景を対象とすることで特定の視野からでなく親しみを持ってほしい。 CUT02では連載の第1回として「養生の力」を取り上げる。[maremagazineより]
奇跡(DVD&Blu-ray)
是枝裕和監督オリジナル最新作が、早くもDVD&BDになってリリース。「九州新幹線全線開業の朝、博多から南下する“つばめ”と、鹿児島から北上する“さくら”、二つの新幹線の一番列車がすれ違う瞬間に奇跡が起きて、願いが叶う──。そんな噂を耳にした小学6年生の航一(前田航基)は、離れて暮らす4年生の弟の龍之介(前田旺志郎)と共に奇跡を起こし、家族4人の絆を取り戻したいと願う。...兄弟は、友達や両親、周りの大人たちを巻き込んだ壮大で無謀な計画を立て始める。そしてその計画は、人々に思いもよらない奇跡を起こしていくのだった──」[広報資料より]
2011/09/15(木)(artscape編集部)