2020年08月01日号
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artscapeレビュー

プレビュー:京都市美術館コレクション展 第2期 模様をめぐって

2012年02月01日号

会期:2012/01/27~2012/03/25

京都市美術館[京都府]

京都市美術館のコレクションを特定のテーマのもとに紹介する展覧会。今回のテーマは近現代の工芸における模様の展開を辿るものだ。言うまでもなく模様は、美術と工芸・デザインの差異を象徴するものにほかならず、それゆえ20世紀初頭の建築家アドルフ・ロースを筆頭とする装飾否定論の普及とともに、近代デザインから真っ先に排除された要素でもある。しかし、近年の工芸・デザインでは模様の復権の動きが明らかであり、その波はアートの世界にも及んでいる。西洋由来のアートの概念が日本に渡来した時期以降の工芸まで遡って、工芸における模様の位置づけの変遷を振り返る本展は、その意味で21世紀の視点から模様の意味をあらためて問い直す格好の機会になるだろう。伊藤翠壷、富本憲吉等、多数の巨匠作家の工芸作品を通じて、主題の意匠化、配置の仕方、技法等の観点から模様の歴史が描き出される。[橋本啓子]

図版キャプション=森野嘉光《染付草文色絵花瓶』(部分)1930年頃

2012/01/31(火)(SYNK)

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