artscapeレビュー
風景の逆照射
2012年02月01日号
会期:2012/01/06~2012/01/21
京都精華大学ギャラリーフロール[京都府]
風景(自然、環境、世界などの総称)と人間の相関関係を問い直し、現在のわれわれに根付いた西洋近代的な思考そのものを見直そうという、壮大なテーマに基づいた企画展。テーマがあまりにも巨大なのと、「風景」という言葉の扱いに戸惑ったのだが、美術家、建築家、俳人、科学者、哲学者が参加し、全員が作品という形態で発表を行なったのは興味深かった。また、本展の図録では個々の文章だけではなく、クロスジャンルの往復書簡も掲載されており、企画意図を知るうえで非常に役立った。出品者は、柏原えつとむ、木下長宏、杉浦圭祐、坪見博之、森川穣、林ケイタ、濱田陽、安喜万佐子、山中信夫、RADの10組。
2012/01/07(土)(小吹隆文)