artscapeレビュー

澤田知子「SKIN」

2013年02月15日号

会期:2013/01/12~2013/02/24

MEM[東京都]

12点のシリーズ。すべて同じブティック内で撮った下半身のみの写真だが、スカート、ストッキング、靴、そしてポーズはすべて異なっている。足は細めなので失礼ながらご本人ではないようだ。ということは、これまでのセルフポートレートから一歩踏み出す新たな展開ということになる。解説によると、これは偶然重なった2本の制作依頼のうちのひとつで、「産業、社会と領域」をテーマにしたもの(ちなみにもうひとつの制作依頼は「サイン」で、これは国立新美術館の「アーティスト・ファイル」で発表するらしい)。なぜスカートやストッキングが産業や社会に結びつくのかといえば、女性の社会進出に関係があるそうだ。ここからジェンダー問題を浮かび上がらせることもできるが、しかしはっきりいって澤田本人の顔が写ってないのが最大の弱点だろう。

2013/01/16(水)(村田真)

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