artscapeレビュー

植松ゆりか「Revival」

2013年02月15日号

会期:2013/01/25~2013/02/03

スペースプリズム[愛知県]

植松ゆりかは名古屋造形大在籍中の一昨年、「アーツ・チャレンジ2011」に出品した今年23歳のアーティスト。われわれが選んだ若い作家の新作発表を見るのはうれしいことだ。今回もそのときと同じく、クマやネコやパンダのぬいぐるみをキューブ状に固めてスツールにした作品を出している。ファイルを見ると、ぬいぐるみの腹を割いて中身を取り出し、内側にシリコンを塗って固めたらしい。この方法なら生身の動物にも人間にも応用できそうだが、もちろん植松さんはそんなことしない(と思う)。そういえば昔アレン・ジョーンズだったか、半裸の女性があられもない格好で椅子にさせられてる彫刻があったなあ。いまだったら会田誠以上にたたかれるだろうと思ってネットで調べてみたら、60年代当時もフェミニストらに嵐のような抗議を浴びせられたらしいが、なんとその作品が3億2000万円で落札されたそうだ。閑話休題。植松さんはほかにも、小さな額縁内に収めた平面状のネズミ(フラットラット?)や、ふとん代わりにとぐろを巻く大蛇を敷いたベッドも出品。これにはあまり寝たくないなあ。

2012/01/26(土)(村田真)

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