artscapeレビュー

ミヒャエル・ボレマンス展

2014年03月15日号

会期:2014/02/20~2014/02/25

臨済宗 建仁寺塔頭 両足院 水月亭[京都府]

通常非公開の庭、茶室が会場ということはあるが、会期も短く、人数も限られたなかで、主催者側(もしくは作家)の意図なのか、グループごとでの観覧は作品を十分に味わうにはあまりにも時間が短く、瞬く間に鑑賞時間は終了。ホワイトキューブで見せることでは得られない自然光による陰影はもちろん美しかったし、生花、光、しつらえ、庭すべてがこの墨絵(2点)のための空間としてのつくり込みであったことは存分に伝わるが、結果、鑑賞者はそれを茶室の躙り口から覗くだけという贅沢すぎる趣向は、どのような人をイメージしてつくられた展覧会だったのだろう。

2014/02/20(木)(松永大地)

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