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作家ドラフト2014:鎌田友介「D Construction Atlas」展/高橋耕平「史と詩と私と」展

2014年03月15日号

会期:2014/02/08~2014/03/09

京都芸術センター[京都府]

みぞれの降るなか京都へ。まずは建築家の青木淳が選んだ二人の若手作家の個展を見る。高橋耕平は映像作品だが、しばらく見てたけどおっさんが黒板に文字を書いてるだけでなかなか展開しないので出た。鎌田友介はアルミサッシを組んで屏風のようにジグザグに立て、その枠内に角材や画像をはめ込んだ作品。手前のほうは角材を桂離宮かモンドリアンのように垂直・水平に組んだ幾何学的構成だが、奥に進むと斜めの平行線が入って絵巻風になり、さらに一点透視図法的になり、最後は角材が折れて全体が崩壊していく構成だ。その隙間に第2次大戦での京都の被災画像や、米軍による空襲シミュレーション資料が差し挟まれている。解説を読むと「京都における構築と破壊の歴史についての個人的なリサーチとマッピング」云々と書いてある。なるほど作者の意図も視点も納得できるし、それを内外の絵画構造によって示した構成も説得力がある。わかりやすすぎもしないし、わかりにくすぎもしないという意味では優等生的な作品だ。難をいえば、優等生すぎて突き抜けるものがないことか。

2014/02/14(金)(村田真)

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