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明倫茶会「三月の明倫茶会」

2014年03月15日号

会期:2013/03/01

京都芸術センター[京都府]

席主は美術家の木藤純子。同センター内、別会場で1日だけの展示も行なわれていたが、茶会は、参加者だけが体験できるもうひとつのインスタレーション作品から始まった。15人程度での鑑賞。薄暗い元小学校だった空間にて、頭上は照明があたって輝く校章、うすく空間を区切るのは、布に白くシルクスクリーンでプリントされた森(?)。作家の合図で照明がゆっくりと落とされ、蓄光インクによる木々が浮かび上がってくる。校歌とおぼしき旋律のピアノ演奏が始まり、終わるとまもなく茶室へ。広間は障子、大きな丸窓からの自然光のみという、薄暗い空間。まるでモノクローム、白と銀の世界でお抹茶をいただく神秘的な体験に至る。そののち、一般公開されていた展示へ。さきほどの木がプリントされた布に紙の花びらが舞い落ちてくるという作品空間。ここで、桜の木だとわかる。それにしても木藤作品における余白は一度入り込むと、とても楽しい。なんならその空間にずっといても退屈しないんじゃないかと思う。いっそのこと作品の中に住んでみたい。

2013/03/01(土)(松永大地)

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