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第17回文化庁メディア芸術祭 受賞作品展

2014年03月15日号

会期:2014/02/05~2014/02/16

国立新美術館[東京都]

国立新美術館での展示を中心に、東京ミッドタウン、シネマート六本木、スーパー・デラックスなど六本木各所で上映会やパフォーマンス、トークイベントなどが開かれている。これら全プログラムを見たら(同時開催してるので不可能だが)いったい何時間かかるだろう。もちろんハナから見る気もないけどね。さて、美術館の展示を早足に見て、ロサンゼルス近郊にある43,000面ものプールをリサーチした作品とか興味深いものもあったが、いまさらながら引っかかったのは、作品が「アート」「アニメーション」「エンターテインメント」「マンガ」の4部門に分けられていること。「マンガ」と「アニメーション」が分かれているのはわかるけど、この二つは「アート」でも「エンターテインメント」でもないらしい。そして「アート」と「エンターテインメント」は一緒になれないんだ。文化庁はなにを根拠にそんな線引きをするんだろう? といまさらながら突っ込んでみたくなったのは、昨年から日展をはじめとする公募団体展の問題が表面化してきたからだ。日展の前身である文展が日本画、洋画、彫刻……と美術ジャンルを分けたことで、文部省的には美術を管理しやすくなったかもしれないが、一方でどれだけ表現の不自由が生じ、日本の美術に停滞を招いたことか、じっくり考えてみなければならない。文化庁メディア芸術祭は、21世紀の文展だ。

2014/02/06(木)(村田真)

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