artscapeレビュー

STAND BY ME ドラえもん

2014年09月15日号

映画『スタンドバイミー ドラえもん』(監督:八木竜一、山崎貴)を見る。建築模型+キャラCGの描写が生みだした独自の空間感は評価できる。新作の脚本ではなく、原作の良さを再認識させる有名なエピソードを束ねたのも悪くない。成長物語の泣きをやや強調し過ぎのところもあるが、今回の山崎監督には騙されてよいと思った。彼の実写だと鼻につくような過剰な演出や悪ふざけも、マンガだと、逆にこれくらいでちょうどいい感じである。『スタンドバイミー』のCGだが、『ドラえもん』については最初から違和感がなく、人物ははじめ少し引っかかったが、途中から気にならなくなった。が、さすがのアクション・シーンを演出したタケコプター以外、CG表現の必然性はそれほどでもない。

2014/08/13(水)(五十嵐太郎)

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