artscapeレビュー
林秀和展
2014年09月15日号
会期:2014/08/26~2014/08/31
ギャラリーすずき[京都府]
正12面体を元にした4次元図形を画面に描いた作品シリーズが展示されていた。何層にも塗り重ねた色が深く沈むような画面に、緻密に引かれた複数の線がある。宇宙の複雑性の中に無限の偶然性があることを示すこの作品、会場には正12面体の辺や頂点の数を元に計算したメモも展示されていて、厳密に計算された上での表現の試みであることを示していた。そのあたりのことは私にはよくわからないのだが、フリーハンドで描かれたという作品そのものが美しいからいっそう興味深い。また機会があったら次の発表を見てみたい。
2014/08/29(金)(酒井千穂)