2019年11月01日号
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artscapeレビュー

窓の外、恋の旅。──風景と表現

2014年11月01日号

会期:2014/09/27~2014/11/30

芦屋市立美術博物館[兵庫県]

芦屋とゆかりが深い美術家である小出楢重、吉原治良、津高和一、村上三郎、ハナヤ勘兵衛に、詩人の谷川俊太郎、若手の下道基行、林勇気、ヤマガミユキヒロという、ユニークなラインアップで行なわれた企画展。テーマは風景であり、異なる時代、異なるメディアを用いる作家たちの共演が、美術館をみずみずしい感動で満たした。例えば、小出と吉原の絵画作品と、林とヤマガミの映像作品の対比、津高の絵画と谷川の詩の交感、谷川と下道による、詩と写真というジャンルの違いを超えたナラティブな表現の並置など、見所はあまりにも多い。しかし、それ以上に印象的だったのは、本展が醸し出す日常的な空気感だ。会場には、現代美術に不慣れな人でもスーッと溶け込めるような、リラックスした空気が満ち溢れていた。この雰囲気をつくり出したことが、本展キュレーターの最大の功績である。

2014/09/27(土)(小吹隆文)

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