artscapeレビュー
大崎テツアーノ写真展 謝写酌軸
2009年12月01日号
会期:2009/11/10~2009/11/15
ギャラリー・アビィ[大阪府]
大崎は街中の変てこな看板や人間のユーモラスな仕草を撮らせたら独特の才能を発揮する写真家だ。本展でもそうした笑いを誘う作品が多数出品された。同時にちょっとした人情味も彼の特徴で、冷笑ではなく温かみのある笑いが作品を救いあるものにしている。彼は作品の多くを携帯電話で撮影しているが、パソコンを持たないので、データ容量が満杯になったらSDカードを交換して画像を保存する。なので、家には大量のSDカードがあり、作品を探し出すのが大変なのだとか。デジタル機器をアナログ発想で使いこなすそのエピソードも彼らしくて微笑ましい。
2009/11/13(小吹隆文)