2021年09月15日号
次回10月1日更新予定

artscapeレビュー

田中和人 展 青い絵を見る黄金の僕

2009年12月01日号

会期:2009/11/16~2009/11/28

Port Gallery T[大阪府]

森の情景を撮った写真作品なのだが、青っぽかったり黄味がかっていたりと不思議な色合い。ダム湖に沈んだ森を撮ったような、とろりとしたゼリー状の空気感も謎めいている。田中は絵画と写真の関係性を考えるうち、金屏風の平面的な空間処理を写真でやってみようと考え、金箔をフィルターとして使用したらこのような作品ができたのだという。青系のトーンは金箔が青の光線しか通さないためで、黄色の部分は何らかの影響で金箔の色が写り込んでいるらしい。怪我の功名なのかどうかは知らないが、きわめて幻想的な作品が生まれたのは確かだ。空間を意識したインスタレーション的な展示構成も巧みだった。

2009/11/16(小吹隆文)

2009年12月01日号の
artscapeレビュー

文字の大きさ