2020年07月01日号
次回7月15日更新予定

artscapeレビュー

プレビュー:アンドロイド版『三人姉妹』

2012年10月01日号

会期:2012.10.20~2012.11.04

吉祥寺シアター[東京都]

先のレビューで触れた砂連尾理らの公演、あるいはパラリンピック、あるいはEテレの番組『バリバラ』などを見ていると、五体満足なエリート的身体以外の身体を見る面白さに気づかされる。優劣ではなく個性を見るというとありふれた言い回しだが、各身体の性能に注目し、驚いたり、思いがけない魅力に気づかされたりすることは、純粋に楽しい。さて、これが人間ではなく機械の身体であったら、どうだろう。平田オリザがロボット研究者の石黒浩と続けてきたロボット演劇あるいはアンドロイド演劇は、演劇のなかで身体がどう扱われてきたか、そして今後どう扱いうるのかをめぐる大胆なプロジェクトだ。舞台に立つのが役者(人間)ではなくロボットでもいいんだという衝撃は、ロボットの社会的活用といったテーマ以上に、人間とはなにかそして演劇とはなにかを照らし出す。今回のアンドロイド版『三人姉妹』(10月20日~11月4日@吉祥寺シアター)でも、そうした目の醒めるような衝撃を期待したい。

2012/09/28(金)(木村覚)

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